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JUKIを考察する

はじめに
JUKI  TL-25SP
JUKI  MO-344D
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メンテナンス

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ロックミシン・衣縫人
ロックミシン・MO-344D
「衣縫人」を考察する
  ジューキ・EPシリーズ
 
     

TL−25SP、JUKI・職業用ミシン・ロックミシン・カバーステッチ機を考察する

     
 
 

プロ使用を想定した機械ですから、基本的に仕様は「工業用ミシン」に準じています。釜の構造、ボビン、ボビンケース、針、使用部品も全て<工業用>です。標準装備された<補助テーブル>は大きな作品を縫う折に必要ですし、機能としての<自動糸切り>、<膝上げレバー>(押さえの上げ下げの為に手を必要としない)は製作の
効率を図る(スピードアップ)為に開発されたものです。
「職業用ミシン」の搭載モーターは「工業用ミシン」よりは小さいのです。
ただ、家庭用ミシンの約2倍(分毎の最大針落ち回数)はあります。
持ち運び可能な軽量ボディ(10,5〜11,5kg)に、限界までの
(強い)モーターを搭載した設計が為されているのです。

     

※ <搭載モーターについて>
・ 工業用ミシンー最大針落ち回数約2、3000針/毎分以上。
  5000針〜というものもあります。
・ 職業用ミシンー最大針落ち回数約1,500針/毎分。
・ 家庭用ミシンー最大針落ち回数約600〜800針/毎分
 小型ミシンはそれ以下となります。
 
モーターの強さは<厚地縫い>に直結する問題として、縫製の<仕上がり>に大きく影響します。

 
     
 
 

「TL−25SP」の<糸掛け>は簡単です。
 
古くは「足踏みミシン」から最も新しいコンピューターモデルまでミシンの基本構造そのものには変わりがありません。

よって、順次見ていただければお分かりのように、<糸掛け>も基本的に変化がないのです。
「家庭用ミシン」において、今、私が糸掛けを行っている
<上糸調節器><ボビンケース・内釜>の構造の一部が省略されただけですね。(左から反時計回りにご覧下さい)

     
   
     
   
     
 

いよいよ<縫製>です。

「職業用ミシン」への最大の関心事は、“何が、どの程度まで縫えるの?”であるはずです。素材である生地は、千差どころではありません。糸の種類は限りなくあり、性質も全て違います。それらの複雑な要素を絡ませ多様な生地が産み出されてきました。たった一枚の生地を手にとっても、縦横の目は違います。まして重なり合えば縫製の条件も違ってくるのは当然なのです。此処でその全てを網羅するのは土台無理な話なので、基本状況に対応した(ものすごく大きく後退しましたが)縫製を試みてみましょう。

     
 
 
 


厚地を縫います。これが「職業用ミシン」ユーザーになる快感の最も大きな理由ですね。 
ちょっと派手に、ベルトとジーンズに挑戦します。
針は、当然のことながら工業用針(DB×1、bP6)を使用します。
糸は60番手、これは普通の太さです。
ベルトには、30番手の糸、ステッチ用を。危険?

ジーンズ生地はそれほどハードではないのですが、ベルトは「職業用ミシン」の限界を超えているかもしれません。
針は折れたら換えればいいのですが(bP8でも。太っ。)、本体が<釜ズレ>を起こしたら何にもなりません。怖い怖い。慎重にフット
コントローラーを踏みます。

※<釜ズレ>
厚地、特殊生地を<無理やり縫う>等、機体の限界を超えた作業に、起こすトラブル。
針を新しいものに交換し、ゆっくりとはずみ車を<手で>手前に回すと、針先がカツッと釜に当たります。何度も試みると釜が傷つきますから要注意。
即!修理です。ご購入先へ連絡を

二枚重ねジーンズです。楽々♪  
   
 
折り込みます。ジーンズの<裾上げ>状態
スムース。
   
     
   
もうひと折りします。(意味ないんだけど挑戦!)    
 
 
     
 
え〜い! もう一折り!
指で押し込んでやります。 怖っ!
  案外にスムーズ。
 
 
     
 

中厚地です。横にあったシーチングで。

針は(DB×1、#11)を使用。
#14でもいいのですが、折れやすくとも細いほうが、針が生地に
開ける穴が小さく、穴の中で糸が踊らないのでステッチがきれい
に仕上がる条件のひとつです。
う〜ん、縫い易い! 生地もですが。

 
 
     
 

薄地縫製は、機械の性能もですが、ユーザーの技術が仕上がりに大きくものを謂います。皆さん、頑張ってテクニックを磨きましょうね。(笑)
針は思い切って(DB×1、#7)を使用します。
糸は90番を。両方とも細くて仕上がりに期待が持てるですが、老眼おじさん(私)には針穴糸通しが辛いです。

ジョーゼットを縫います。    
  現在、既成のニット製品の仕上がりにおいて、<直線縫い>の使用は殆ど見かけません。
これは、、、
◇ 直線縫いで伸縮生地を合わせると、生地が伸びてしまう。→ よって、<身ごろ>は「4本糸ロックミシン」で<合わせ縫い>をして仕上げる。
◇ 同 → よって、<裾、襟、袖口>の処理は、専用機械として開発された「カバーステッチ(機)」を使用する。
、、、 という現実となったわけです。
「職業用ミシン」と「ロックミシン」は、謂ってみればペアレンツです。二人がいなければ良い作品は産まれないというわけです。
只、此処では、一応ニット縫製の前段階でありました<直線縫い>を試しておきましょう。
ニット針(DB×1KN、No.14)。
糸はレジロン(No.50)を使用。
   
 
     
 

<タカ・コメント>
まあ、私なんぞが評価しなくとも、専門家達の人気が<良質>を証明していますね。 今や、うるさい、うるさい彼らのおめがねに適った御用達モデルですから。


改めて気づいたのは<バランスの良さ>です。
直前に先のモデル「TL−98SP」(2002年ご購入)を修理する機会があったのですが、ちょっと暴れ馬みたいで、“こんなに違ったっけ?”と感じました。個人的には、あのじゃじゃ馬ぶりが好きでした。
この「TL−25SP」は、フットコントローラーの踏み込みが浅いレベルならお淑やかで、家庭用ミシンからのレベルアップを考慮したのでしょうか。でも、アマチュアに向かいすぎて、○ー○○のようにならないように気をつけてね、メーカーさん。

 
     
 

     
     
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